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インターン実習生が見た「花と緑の風景」②

*インターンシップ実習生の学生さんに、実習として公園のブログの記事を書いていただきました!

インターン実習生が見た「花と緑の風景」

~花だけじゃない!! 国営公園の夏の魅力~


【初めに】

皆さんこんにちは! 突然ですが皆さんは淡路島国営明石海峡公園をご存じでしょうか。本園は淡路島の北部にある花が魅力的な公園です。300種を超える桜や多くの草本性植物が敷地いっぱいに広がっており、老若男女問わず華やかな風景に心を打たれる人は後を絶ちません。

夏の花壇の様子

しかし、ほとんどの人は花や紅葉を目当てにするため春と秋に訪れ、花が少ない夏や冬には来園者数が少なくなりがちです。そこでここでは、夏の国営公園の魅力について述べるとともに、夏の風景だからこそわかりやすい公園の骨格を見ていきましょう!

【公園の形】

公園マップを見てください。そこにはたくさんの道が描いてありますね。その道はどのような形でしょうか。……そう、グネグネと曲がっていますね。これは日本庭園やイギリスの庭園((自然)風景式庭園)にみられる道の形と同じです。

花の丘道付近

これらの庭園の特徴は道を歩いていると、まるで絵画のような美しい景色が次々と現れてくることです。本園にも花壇はもちろん草地や樹木の緑、水辺地、空、生き物など美しいと感じる景色が数多く存在します。「風の丘付近の写真」はどうでしょう。道が曲がっているからこそ美しい……そう思うのは私だけでしょうか。

ここで皆さんの中にはふと疑問に思った人がいるでしょう。「あれ? 公園の中でこんな風景を見たことがあるぞ?」と。

風の丘付近

そう、上の写真のようなものです。この写真からも左右対称できれいな図形(奥の建物の屋根が三角、等)があることが確認できると思います。これはフランスの庭園(幾何学式庭園)の形式です。こちらもきれいで美しい形式ですね。
〈追記〉とある推理映画で左右対称がイギリスの形式かのように言われていましたが、実際にはイギリスではなくフランスの庭園形式です……

≪公園の形クイズ≫

・問1

次の写真は風景式と幾何学式、どっち?

・答え

どちらも風景式(ぜひ写真の場所を探してみてください!)

【風景を魅せる技術】

これから皆さんが写真を撮る時にも使える風景を魅せる技術をお教えします! 次の写真を見てください。

月のテラスからの景色

ここでは大きく3つの要素があります。

・ヴィスタ
・ボスケ
・アイストップ

まずはヴィスタから説明しましょう。ヴィスタとは長方形軸のことです。写真を見たときに左右の樹木によって奥行きがより鮮明に感じられたと思います。これがヴィスタの力です。そのヴィスタを作っているのが左右のボスケです。ボスケは木立のことで、ボスケがあることで私たちの目線は自然と写真中央に向いたと思います。マンガの放射線のようなものですね。アイストップは私たちが注目する先にある物です。写真ではヴィスタの奥にある池やその上の構造物が当てはまります。

続いて次の写真を見てください。

花の島付近

この写真は遠景・中景・近景を意識しています。
それぞれは漢字の通り、遠くの景色・中ぐらい離れた景色・近くの景色の事です。写真では近景に花、中景に木造の橋、遠景に公園の外の大きなコンクリートの橋があります。この三つがそろうと近くから遠くまで写真全体が楽しめますね(なお、遠景で公園の敷地外の景気を用いることを借景といいます)。

≪風景を魅せる技術クイズ≫

・問2

ヴィスタ・ボスケ・アイストップ、遠景・中景・近景はどれかな?

・答え

ヴィスタ……道路 ボスケ……桜並木 アイストップ……中央の桜
遠景……後ろの山 中景……桜並木 近景……なし


2022年8月23日(火)
国営明石海峡公園事務所 インターンシップ実習生 M